paphiopedilum
micranthum 中国 雲南省のラン
malipoense
armeniacum 栽培は簡単 難しい?

 

 パフィオペディラム、開花したその花は独特の形をしており、カトレアやファレノプシスとかのランと比較して派手でも無い地味な存在です。過去のラン展会場でも目立たない脇役でした しかし、近年、その独特の花形に魅了された愛好家が増えてきました。2003世界ラン展でも大賞とゴールドメダルを取ったり、主役の座を堂々と確立しています。
 自生場所は地生又は半地生であり、比較的に大半の種類が @水を好み(水分を貯蔵するバルブが無い) A日陰を好み B一部を除き比較的低温で生育 C花の寿命が長い B繁殖力が弱い(原種は全種がワシントン条約に指定)等がパフィオペディラムの特徴である。
  その中でも、リップが巾着形をした、如何にも女性好みのランmicranthum(ミクランサム)その栽培方法は、どんな著書にもこれといった確実なもの(花の咲かせる方法)は紹介されていない。
  趣味家の間でも、現在咲かせる為の環境(温度・日光・水等)について試行錯誤がされており、購入して何年も経つけど苗は増えているが一度も花を見ていない。温度を低くしたら良く咲いた。カトレアと同じ環境でも良く咲いている。とかの便りが寄せられています。
 ミクランサムは中国の雲南省の標高1,000m位の涼しい環境に自生しているそうです。岩のくぼみに小石やコケが溜まっているような所へ根を伸ばしている。雲海が出るような涼しいところ(最低温度が4度近くまで下がる)だそうです。また、生態の特徴として他のパフィオと違うのは、新芽が匍匐茎を伸ばして出来るということです。時として、親株の根元からでなく鉢の周りからひょっこりと出てきたりします。
  私もミクランサムを育てて数年経ちますが、花が納まっているシースで購入した株以外で、花を咲かせた事が一度もありませんでした。しかし昨年、低温温室を建ててからミクランサムを咲かせる事に成功しました。低温温室を建てる前は、カトレアやバンダとかが入った一つの温室に同居させていました。
 パフィオペディラムは年中温室で栽培しているので、どうしても最低温度(15度)がカトレアとかにあわせた環境になってしまいます。
  前述の「カトレアと同じ環境でも良く咲いている。」というのは、ミクランサムの自生地の環境から推測して、恐らく温室の暖房を開始する時期の違い等により、デンドロビュームのノビル系等で行う低温処理を知らぬ間に行った結果ではないかと思います。
 以下、私の栽培方法等を紹介いたします。(ミクランサムと同じ雲南省のマリポエンセ・アルメニアカムも開花紹介)*マジックランタン(デレナティ×ミクランサムも低温室で栽培の為、紹介)
  平成15年まではミクランサム・アルメニアカム・デレナティ・マジックランタンは低温室で栽培して毎年、綺麗な花を咲かせていましたが、平成16年は試験的に全ての株を中温室へ移動してみました。
ミクランサムとアルメニアカムは、花芽も分化してシースも完成しましたが、その後は花が伸びず時化てしまいました。デレナティ・マジックランタンは正常に咲きました。
ミクランサムとアルメニアカムについては、平成17年も1年間試験的に試してみましたが、秋までにシースが出てきませんでしたので低温室へ戻しました。平成18年春の開花はお預けです。

Paph.Norito Hasegawa(malipoense x arumeniacum)は中温室でも花芽が分化し、もう直ぐ開花します。(H18.01.08)
 平成18年は低温室に戻したので、花芽が各鉢にも確認できる様になりました。時化も無く順調に咲き始めています。(H19.02.04)
paph.micranthum
paph.micranthum
低温室から高温室へ移動
2003.01.05
高温室へ移動日目
2003.01.13
高温室へ移動14日目
2003.01.18
高温室へ移動28日目
2003.02.01
高温室へ移動36日目
2003.02.09
 高温室へ移動38日目
リップも成長
し、完成
2003.02.11
高温室で開花させた場合は、ステム(花茎)は20cmくらいに伸し開花します。
上段のミクランサムと同じ時期(2002年秋)に花芽が分化したもの。低温温室内で開花させているもの。
paph.micranthum
paph.micranthum
低温室
2003.03.22
2003.03.28 2003.04.02
低温温室で開花させた場合は、ステム(花茎)はあまり伸びず10cmくらいで開花するようです。

<<葉脈みたいなピンクの筋がリップに入るミクランサムが咲きました>>
実際の筋は、もっと鮮やかで綺麗です。
<malipoenseの開花シーン>
paph.malipoense
花が伸び始めて既に
3カ月目
2003.01.05
4カ月目少しずつ膨
らみが
2003.02.09
5カ月目、何時になった
2003.03.02
昨年のマリポエンセは、夏にシースが出ましたが、暑さのために花が飛んでしまいました。         
2輪開花
2003.03.16
約6カ月で完成
2003.03.22
paph.armeniacum
paph.armeniacum
蕾が見え始めて約1カ月
2003.03.22
 蕾が見え始めて約2カ月
2003.03.19
 蕾が見え始めて約3カ月
2003.04.28
paph.armeniacum
オーバーラップするようなけっして良い花形ではありませんが、初花です。
株の大きさは親株より、3分の2くらいで咲きました。 約3カ月で完成
2003.04.30
paph.magic lantern
一芽の株 
2003.05.03
2003.06.01 2003.06.10
二芽共花芽がついた
2003.05.03
2003.06.01 蕾が膨らみ始めた
2003.06.10
上と下の固体は、購入業者が違います。模様が違うので、開花したものは、それぞれ違う花形になると思われる。
マジックランタンの場合、交配親が高温性のデレナティ(ベトナム)と低温性のミクランサム(中国 雲南省)の交配である為、低温栽培が良いのか、高温栽培が良いのかは不明です。
私の方法では低温でも冬を越して、花芽が分化したということです。
 一芽の株 
2003.06.27
二芽の
2003.06.27
 
<植え込み材料>
日向ボラ土 焼赤玉土 セラトン バーク
日向ボラ土(4) 焼赤玉土(1) セラトン(3) バーク(2)
温度・光・水・肥料
●温度・湿度(2002.11〜2003.2)
温室内の温度 温室内の湿度 左:温室内の温度が10度以下の回数
最  低 最  高 最  低 最  高 右:温室内の最低温度
11月 10.9 23.2 46.4 88.7 11日間/7.2度
12月 10.5 21.5 51.1 91.4 14日間/6.1度
1月 9.1 19.9 50.2 90.1 26日間/5.6度
2月 10.9 21.8 47.8 94.0 16日間/6.4度
平均 10.4 21.6 48.9 91.1
●日光
期  間 遮光率45%の市松模様のダイオネット使用
11月上旬〜2月中旬 遮光無し(内張りのエアセルマットのみ)
2月中旬〜6月下旬 室外へ一重遮光(雨天時は、遮光は取り外し)
7月上旬〜9月上旬 室外へ二重遮光(雨天時は、遮光は一重に変更)
9月中旬〜10月下旬 室外へ一重遮光(雨天時は、遮光は取り外し)
●水と肥料
冬場の水は、週一回から二回程度(雨や晴れの状態により調整)している。夏場については、週二回から三回程度(梅雨の時は、乾き具合を見て調整)、30度を超える盛夏時は、鉢内の夜間温度を下げる為、毎日の場合あり。
 肥料は、液肥を主体に薄めに週一回程度(冬場でも成長しているので、液肥は切らさないでやっている/真水をやった後5〜10分後に、液肥をやるようにしている)
 液肥はランエキス・ミネハグリーン・バイオゴールドを交互に4,000倍〜10,000倍の希約に薄めている。置肥は、グリーンサムポットのみ使用している。



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