フラグミペディウムの水耕栽培といっても、別に特殊な栽培方法でもないようです。色々な方のお話や文献をみますと岩上への着生や小川のせせらぎがある水辺の石ころがあるようなところや株の下に地下水があるといったところに生えているようです。全般的に湿った環境を好むようです ラン専門の業者の温室を覗くと、スチロールのトレーに水を張った上にプラ鉢で植えられているのを良く見かけます。私も購入した当初は蒸気のやり方で栽培していたのですが、トレーに入った水が酸素不足で、フラグミペディウムの根への影響が大きいのではないかと疑問を持つようになりました。当初は、そういった事から一日一回程度、トレーの水に噴霧器のシャワー効果を利用して、酸素吸入を兼ねて給水をおこなっていました。 |
(2000年11月フラグミペディウムを購入し、トレーに入れて栽培開始) そんな中で、もっと効率的で効果が得られる方法は無いかとインターネットで検索したところ、Dr.tanakaのホームページに水耕栽培事例が載っており、以前、購入した文献でデンドロビュームやファレノプシスの水耕栽培を読んだ事があったので、早速、栽培用具の検討をした結果、小さな設備で栽培スペースを大きく確保可能な「ろ過システム」がホームセンタにありましたので、システムのシンプル化(@取水・給水が1つの装置で実現する。A全体のシステムが小型化出来るB電源がシステムとエアー用の2電源でOK)の観点から採用(2000年12月)いたしました。栽培容器となる水槽もプラスチックの衣装ケース2個を改造してジョイントさせました。鉢置きも最初は鉢を鑑賞するときのプラスチックのトレーを使用し、推進を調整していたのですが、鉢底とトレーに隙間が出来ないことから、現在はスノコを使用し、鉢の下にはエアーの噴出し口を配置しています。2カ月経過した現在、順調に株も元気に成長をつづけており、早いものは花が伸びてきています。根もコンポストを少し取って確認しましたが、元気良く成長しています。 ひとつ心配なのは、水耕栽培のため、同一の水が各鉢の下を流れているという点で、病気が発生したら感染する心配がある事です。栽培のページでも紹介しましたが事前の予防に努めると言う点と水を定期的(冬場の現在は1カ月に一回程度「青子の発生時期を目安」)に入れ替えてやる事の2点だけを特に注意しながら栽培しています。まだ、始めたばかりなので結果を早々に出せる状況ではありません。なにか変化がありましたらお知らせしたいと思います。 |
水耕栽培中のフラグミペディウムです。 水槽の底に5cm程度の高さのスノコを置いて鉢底に新鮮な水が循環してくるようにしています。 ろ過システムの本体は、水槽の下の段に配置しており、画像の右奥から揚水し、左からシャワーのように給水されます。 |
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ろ過システムの本体です。 この上が水槽となっています。 「ろ過システム」・NISSOのプライムパワー20 @適合水槽の容量 60〜175L A流量 9L/min B最大揚程 1.75m |
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奥に揚水用のノズルをセット(セラミック材とヤシガラ材をろ過材として配置)、吸入された水は下段に配置してある、ろ過システム(セラミックを始めとする、ろ過材が入っている)に入り、給水側のシャワーパイプから排水される。 画像の水槽の真中には、エアーが噴出している。このエアーの上に鉢を置いています。 水槽(衣装ケースを改良したもの) @2個の衣装ケースを水門となる部分をカットし、ジョイントしたもの Aジョイント部分は、取水水位を確保するため、底から5cm程度までカットしています。カット部分は、硬めのアルミホイルで水の通路となる橋を作成しました。 B両方の衣装ケースをビニールテープで固定し、水槽に温室用のビニールをかぶせ上から水を入れてあります。 |
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給水側のシャワー噴出しノズルです。 15cm程度の落差がありますのでここからも水槽内の水へエアーが供給されています。 |
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手前が水槽のジョイント部分です。 左の容器から右の容器に水が流れるように、切り込みを入れてジョイントしてあります。 *スノコに変える前に撮った画像です。 |
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鉢の真下にエアーの噴出しノズルを入れてあります。スノコに変更した事により鉢の底から、酸素を多く含んだ水が鉢底に供給される様になった。 | |
水を入替ているところです。 シャワーノズルの先のキャップを外して古い水を外に流すと同時に、新鮮な水を水道のホースから供給します。 入替作業は10分程度で完了します。一週間に一回行えば水槽内やシステム本体の清掃が楽になります。 |
水耕栽培 その後の経過報告 |
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